設立趣旨
急速に進む核家族化や少子高齢化の中で、現代社会では大規模災害発生時における、乳幼児や高齢者、障がい児者などの要援護者への支援体制確立が大変大きな課題と言えます。
平成23年3月11日に発生した東日本大震災においても、各地において要援護者等への支援が行き届かず大きな課題となりました。とりわけ、障がい児者ではPTSDや集団での長引く避難所生活に馴染めずパニックを起こして大きなストレス状態で避難生活を継続、高齢者においても地域差はあるものの、各福祉施設で働き盛りの職員が県外避難等により大量退職され、福祉専門職の不足により利用者・職員ともに大変厳しい状況に立たされる現実がありました。乳幼児においては復旧活動をするにあたり、子どもを預かってくれる保育所等が被災したことで早い段階で復旧活動を開始できず、仮設保育施設の整備等に課題が見られました。さらに、各地が復旧しかけた時期においても、限界集落である“島しょ部”においては、復旧作業にあたる若い人材が大幅に不足し、本島と比較して復旧が遅れる地域もありました。
災害発生時においても乳幼児から高齢者・障がい者を含め誰もが等しく支援を受けることができる社会を目指し、東日本大震災では支援のなかなか行き届かない要援護者等への支援を中心に、任意団体で復旧復興支援活動を継続して参りました。
しかし任意団体としての活動では、社会的な信用や資金的な基盤において課題も多く、社会的な信用を得ながら公正かつ透明性の高い運営を行う上では法人化が急務でありました。そこで、災害発生時の復旧復興支援活動を多角的な展開、広域支援のシステム構築や、防災・減災に関する調査研究、情報発信を行うことで互いに寄り添いながら共存共栄する社会の実現に寄与することを目的として特定非営利活動法人小さな一歩を設立することと致しました。
当法人は平常時においても災害に限らず、身近なこと・小さなことから、広く社会に貢献する活動を行い、災害発生時の複雑かつ多岐にわたるニーズに対して、迅速に対応しうる幅広いネットワークの形成を目指していきます。皆様のご理解と幅広いご支援をどうかお願いいたします。
法人概要
理事長 宮園 崇弘
理 事 福島 和彦
理 事 葵 雋卿
監 事 原 隆広
法人名 特定非営利活動法人 小さな一歩
活動分野 災害救援活動
設立日 2015年11月26日
連絡先 TEL 090-5580-2567